所得拡大促進税制は使えるかMIYAKO85_umidemoshigoto20140726500
昨年「所得拡大促進税制」が創設されましたが
実際に適用しにくく使えない税制であったこの制度が使えるように見直しが行われました。
この制度はどんな効果があるのかを労働人口の割合を使って検証しました。

 

所得拡大促進税制は増加したお給料の10%分の法人税(所得税)が少なくなる制度です

1.青色申告法人
2.平成25年4月1日~平成30年3月31日までに開始する事業年度
(3年間から5年間に延長された)
3.国内雇用者に給与を支払う
4.雇用者給与等支給額の増加額の10%の税額が控除される
(中小企業等は当期の法人税の20%、それ以外の会社は当期の法人税の10%が限度)
⇒法人税が出ている会社が使う制度
⇒個人事業主の場合は所得税の税額控除
5.平成26年4月1日以降に終了する事業年度について給与等支給額の増加割合を従来の5%から2%に緩和する改正が行われました。

詳細は経済産業省参照

所得拡大促進税制はどのくらい使える?

この所得拡大促進税制はなぜできたのか。
事の発端は日本の法人税の税率が高いという理由で海外に会社を作って
その国で利益を出そうとする人が増えたことにあります。
そうすると、日本の会社の利益がなくなって日本の経済が落ち込んでしまいます。

そうならないように、法人税率を下げて海外移転を予防することにした。
法人税率は下がりましたがご承知の通り消費税が上がりました。
すると、法人の負担が下がって個人の負担が上がるという構図になります。
そうなると、お給料が増えなければやっていけないことになります。

ということで、会社がお給料を増やしやすくすればいいじゃないか。
となって、お給料の支給が増やした会社の法人税の
負担を減らしてあげればお給料を増やしやすくなる。
そんな発想で創設された制度なのです。

ですがここで疑問が一つ。
日本の法人の総人口は約1億2000万人として
総務省統計局の労働力調査(2014年6月現在)を見ると
15歳以上の人口が 約1億1千万人
15歳以上の労働人口は約6,600万人、
労働人口比率は59.9%
完全失業率は3.7%
雇用者(役員を除く)は2,288万人
雇用者の割合は労働人口6,600万人の34%
雇用者の割合は15歳以上の人口約1億1千万人のうち20.6%

そして国税庁が発表している黒字で税務申告をしている法人の割合は27.4%(平成2012年度)
(赤字の法人の割合が72.6%あるということです)
仮に27.4%の黒字申告の全ての法人がこの制度の適用を受けたとしても、
20.6%(雇用者の割合)×27.4%(黒字法人割合)=5.6%
となりますから5.6%の労働者しか恩恵を受ける可能性がない制度なわけです。

こんなに面倒な計算をして、実際にこの制度で恩恵を受けられるのは15歳以上の人口の5.6%分
だと思うとがっかりするわけです。
赤字の会社にも適用できる制度なら良いのですが、財源の問題もあるのか、
利益が出ている一部の会社だけが恩恵をうけられる制度ですから、
是が非でも中小零細事業者には黒字転化てもらいたいと切に願う今日この頃です。

【編集後記】※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

8月も残すところ1週間となりました。
来月は新しい取り組みを2つ控えていてとても楽しみです。
その前に月末の業務を確実にこなしていこうと思っています。

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